『 6月から9月にかけて、お子様に流行るヘルパンギーナ』のお話。
2019年6月24日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は、『 6月から9月にかけて、お子様に流行るヘルパンギーナ 』についてお話させて頂きます。
このヘルパンギーナは、6月から9月に主に5歳以下の子供に流行るウイルス感染症(コクサッキーウイルスA群)です。特徴的な症状として、38℃以上の高熱が突然出現し、2・3日続きます。また口の中に痛みを伴う水泡や潰瘍が出来、時に嘔吐や腹痛を伴います。口の中に水疱が出来るので、先日このブログ内で記載した手足口病との鑑別が必要となります(手足口病は高熱は少なく、手と足にもぷつぷつとした丘疹が出来ます)。
口の中が痛いので、哺乳が出来なかったり、食事が出来なかったり、不機嫌になったり、脱水気味になりますが、高熱は通常2から3日程で解熱し、ほとんどの子が特別な治療を行わなくても、軽症のまま7日程で自然に治ります (ちなみに大人もかかることがあります)。
ただし、ヘルパンギーナの経過中に、髄膜炎や心筋炎などの重篤な合併症を発症する子もいますので、頭痛や吐き気・体の浮腫みがある子は、すぐに診察を受ける事を勧めます。また手足口病と同様に、咳や接触、便から感染を起こしますが、全身状態が良くなり元気になれば、登園できます。
この6月から9月にかけて、お子様に突然の高熱とのどの痛みが現れた場合は、ヘルパンギーナの可能性があります。ヘルパンギーナは夏の風邪の一種なので、多くのお子様は自力で治癒する力があります。お母様方は過度に心配する必要はありませんが、一度診察させて下さい。
以上、本日は『 6月から9月にかけて、お子様に流行るヘルパンギーナ 』について、お話させて頂きました。