『 6月から9月にかけて、お子様に流行る咽頭結膜熱 』のお話。
2019年6月22日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は、『 6月から9月にかけて、お子様に流行る咽頭結膜熱 』について、お話させて頂きます。
この咽頭結膜熱は、発熱・咽頭炎(のど)・結膜炎(眼)を主症状とするアデノウイルスによる感染症です。5歳以下の子が6割を占め、6・7・8月に感染が拡がります。
症状として、発熱は38℃ほどの高熱が4~5日続きます。咽頭(のど)が真っ赤になり、つよく痛みます。また結膜(眼)も赤くなり、眼脂(めやに)や眼痛・まぶしく見えたり、涙が出るなどの症状が出現します。
喉の痛みのため水分摂取が足りなくなったり、眼が痛くてわめきすぎて疲れてぐったりする子が多いですが、ほとんどの子が特別な治療を行わなくても、7~10日程で自然に治ります 。この病気も先日の手足口病と同様に、大人にもかかります。
ただし、中には重症肺炎を起こすことがあるので、経過を確認する事が大切です。また、原因ウイルスであるアデノウイルスは、感染力が強いウイルスです。咳や接触により感染しますので、家に帰ったら、うがいや手洗いを繰り返しましょう。タオルの共有も止めましょう。
この6月から9月にかけて、お子様に38℃以上の高熱が続いたり、強いのどの痛みが出たり、目が赤く充血した場合は、咽頭結膜熱の可能性があります。原因であるアデノウイルスには抗生物質は効きませんが、多くのお子様が自力で治癒する力があります。お母様方は過度に心配する必要はありませんが、一度診察させて下さい。
以上、『 6月から9月にかけて、お子様に流行る咽頭結膜熱 』について、お話させて頂きました。