『 気管支喘息の治療目標 』のお話。
2019年3月10日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
3月になり、スギやヒノキ花粉の飛散量が増えて参りました。花粉症の方はマスクや眼鏡による対策に加えて、早目に抗アレルギー薬・点眼薬・点鼻液で対応しましょう。
本日は、『 気管支喘息の治療目標 』について、お話を頂きます。
「 気管支喘息 」という病気は、アレルギー反応などの炎症反応によって、肺の中の気道が狭くなってしまうアレルギー疾患の病気です。気道が狭くなる事で、咳・痰・呼吸困難などの症状が出現します。特に夜中から明け方にかけて症状が強くなり易く、成人日本人の5%が罹患しています。
気管支喘息の治療は、吸入ステロイド薬を主とし、気管支拡張薬やロイコトリエン拮抗薬、抗コリン剤や去痰剤で治療を行います。吸入ステロイド薬をはじめ、気管支喘息の治療薬は非常に副作用が少ないので、安心して治療を始める事が出来ます。しかしながら気管支喘息はなかなか完治しない病気です。治療を中断すると再発される方が多いため、治療期間が一生涯となる方が多いです。
ですので、気管支喘息の治療目標は、治療を継続しながらも咳や痰・息苦しいなどの喘息発作がなく、運動や睡眠を含めて健常者と変わらない生活が送れる事を目標とします。もちろん治療薬の副作用回避や喘息死回避も治療目標となります。
治療期間は長くなりますが、治療を継続する事が生活リズムを安定させます。当院の外来では、気管支喘息に対する解説や投薬内容の説明、および喘息アドバイスを行いますので、一緒に喘息と向き合い、治療を行って参ります。
以上、本日は『 気管支喘息の治療目標 』について、お話させて頂きました。