『 高血圧・脂質異常症・糖尿病と、睡眠時無呼吸症候群の関係 』のお話。
2019年2月5日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
本日は、『 高血圧・脂質異常・糖尿病と、睡眠時無呼吸症候群の関係 』について、お話させて頂きます。
睡眠中のいびき音や無呼吸、日中の眠気や熟眠感の欠如などを認める睡眠時無呼吸症候群の方は、睡眠中に喉が詰まる事で、睡眠中だけ低酸素状態となります。低酸素状態が続くと、血管は本来の構造を維持できなくなり、硬くなったり内腔が詰まったりする、いわゆる「 動脈硬化 」を起こします。この動脈硬化が原因で、高血圧・糖尿病・脂質異常・肥満などの生活習慣病を合併します。
下の図は、睡眠時無呼吸症候群の方に合併する生活習慣病の割合を示したものです。
睡眠時無呼吸症候群の方には、
・肥満 が合併する率が60%
・高血圧症 が合併する率が50%
・脂質異常症(高脂血症) が合併する率が40%
・高尿酸血症 が合併する率が30%
・糖尿病 が合併する率が25%
上記のような割合で合併症が出現します。
つまり睡眠時無呼吸症候群が原因で、高血圧・脂質異常・糖尿病などの生活習慣病が出現している方が多い事がわかります。最近では高血圧や糖尿病と診断された方全員に、睡眠時無呼吸症候群の有無を調べる睡眠検査を行う施設もあります。
ですので高血圧・脂質異常・糖尿病などを指摘されている方は、いびき音・無呼吸の有無にかかわらず、一度は睡眠時無呼吸症候群の有無を確認する検査を受けて頂く事を勧めます。この睡眠検査は当院でも行えますので、是非ご相談ご下さい。
この睡眠検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断された方には、睡眠時無呼吸症候群の治療をお勧め致します。睡眠時無呼吸症候群の治療を行う事で、多くの方に熟眠感の出現や日中の眠気の消失を認めます。また、血圧低下や血糖値改善が見込め、一番の利益は健康寿命の延長が期待出来ます。睡眠時無呼吸症候群を治療して、熟眠感の達成と日中の活力の改善を目指しましょう。
以上、本日は『 高血圧・脂質異常・糖尿病と、睡眠時無呼吸症候群の関係 』について、お話させて頂きました。