『 咳が長引く咳喘息 』について。
2018年6月13日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は、『 咳が長引く咳喘息 』についてお話させて頂きます。
咳喘息は、3週間以上も慢性的に咳が出続ける病気です。同じ喘息という言葉が付く 気管支喘息 では、息苦しさや呼吸をする時にヒューヒュー・ゼェーゼェーといった音が確認できますが、咳喘息には認められないので、気管支喘息発症の前段階であると考えられています。
最近、この咳喘息の方が非常に増えています。多くの方で風邪に続いて発症しますので、風邪の後に3~4週間咳が続いたら、この咳喘息を考える必要があります。
この咳喘息は女性に多く発症し、就寝時から深夜・早朝にかけて咳の症状が出やすく、風邪・温度・湿度・気圧(天候)・運動・花粉・黄砂などにより悪化する事がわかっています。ですので、花粉症のように毎年ある時期だけ咳が出てしまうという方もいらっしゃいます。診断には問診・診察の他、レントゲンや呼吸機能検査を行い、他の病気との鑑別を行います。
咳喘息はアレルギー疾患の一つですので、治療には風邪薬や抗生剤や咳止めは無効です。咳喘息の治療には、吸入ステロイド薬を使用します。この吸入ステロイド薬は副作用が非常に少なく、治療した方のほとんどが早期に無症状まで改善します。ただし、放置したり症状改善後にすぐに治療を中止すると、数年以内に30%~40%の方が、再発や気管支喘息へ移行致しますので、吸入ステロイド薬開始後は1年~2年は治療継続する事をお勧め致します。
咳が長く続いているなと感じているかたは、一度拝見させて下さい。
以上、『 咳が長引く咳喘息 』についてお話させて頂きました。