『 高血圧症は治療した方が良いのか? 』について。
2017年6月19日
白金いびき・内科クリニックの内田 晃司(うちだ こうじ)です。
本日は、梅雨の合間の良い天気となりました。
本日は、『 高血圧症は治療した方が良いのか? 』についてお話させて頂きます。
高血圧とは、血圧が高い状態の事を言います。
健康診断や病院で収縮期血圧 140 mmHg 以上、または拡張期血圧 90 mmHg以上であれば、高血圧の疑いがあります。年齢・測定環境・合併症の有無・24時間血圧計の結果により、 高血圧かどうかの診断がなされます。
では、高血圧があると何か問題があるのでしょうか?
高血圧が持続すると、血管が硬くなる動脈硬化をもたらします。
この動脈硬化が原因で、脳出血・脳梗塞・狭心症・心筋梗塞・心不全・眼底出血・腎障害などが高率に発生し、健康寿命の短縮と寿命の短縮が起こります。
ですので、健康寿命の短縮と寿命の短縮が起こらないように、また健常者と同様の日常生活を送ることが出来るように、生活改善(食事内容や喫煙・飲酒などの嗜好の改善)と必要な方には投薬で、日々の血圧をコントロールする事をお勧めします。
因みに、過去の臨床試験の結果から、収縮期血圧を10 mmHg下げるか、拡張期血圧を5 mmHg下げると、脳卒中(脳出血と脳梗塞)が40%減少・冠動脈疾患(狭心症や心筋梗塞)が20%減少する事は、確認されています。
特に日本人は塩分摂取量が多いため、この僅かでも血圧を下げる意義は、欧米と比べてさらに有用であると考えられています。
もちろん、血圧も一気に下げてしまうと脳卒中や冠動脈疾患の発生リスクが高まりますので、内科での治療をお勧め致します。
以上、『 高血圧は治療した方が良いのか? 』について、お話させて頂きました。