『 咳喘息 』について。
2017年3月7日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田晃司(うちだ こうじ)でございます。
本日は、『 咳喘息 』についてお話させて頂きます。
咳喘息は、3週間以上咳が持続する病気であり、ヒューヒュー・ゼェーゼェーといった呼吸の苦しさがありません。気管支喘息発症の前段階と考えられています。
多くの方が風邪に続いて起こりますので、風邪の後に3~4週間咳が持続したら、この病気を考える必要があります。この咳は女性に多く出現し、就寝時から深夜・早朝にかけて咳症状が出やすく、風邪・温度・湿度・気圧(天候)・運動・花粉・黄砂などにより悪化する事がわかっています。ですので花粉症のように、ある季節に限って咳症状が毎年出現する方もいらっしゃいます。
診断には問診・診察の他、レントゲンや呼吸機能検査を行い、他の病気との鑑別を行います。
咳喘息の治療には咳止めは無効ですので、吸入ステロイド薬を使用します。この吸入ステロイド薬は副作用が非常に少なく、治療した方のほとんどが早期に無症状まで改善します。
ただし、放置したり症状改善後にすぐに治療を中止すると、数年以内に30%~40%の方が、再発や気管支喘息へ移行致しますので、吸入ステロイド薬開始後は1年~2年は治療継続する事をお勧め致します。
以上、『 咳喘息 』についてお話させて頂きました。