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『 皆様から頂く質問にお答え致します。② いびき・無呼吸の検査内容や費用は? 』

白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。

 

 

 

 

 

 

『 皆様から頂く質問にお答え致します。 ② いびき・無呼吸の検査内容や費用は? 』

 

 

 

 

 

本日も皆様から頂く質問にお答えさせて頂きます。本日は2回目です。

 

 

 

 

 

 

 

② 「いびき・無呼吸に対する検査はどのようなものなのですか? 時間と費用はいくらですか? 」

 

 

 

 

 

 

最近、テレビや雑誌で睡眠時無呼吸症候群を取り上げる機会が多くなった事もあり、いびき・無呼吸と聞くと、睡眠時無呼吸症候群の名前が思い浮かぶ方も多くなってきたと思います。当院も開院から1年6カ月が経過し、睡眠時無呼吸症候群の患者様も増えつつあります。まずは睡眠時無呼吸症候群について簡単ですが、病状を説明させて頂きます。

 

 

 

 

 

 

睡眠時無呼吸症候群は、夜寝ている時に下顎を支えている筋力が緩むことで、重力により下顎が下がり、下顎の後ろにある空気の通り道である気道を下顎の重さで上から押さえつけてしまう事で、気道が細くなります。気道が細くなっている所で呼吸をすると、空気が早く流れるために笛と同じように音が出ます。これがいびき音です。中には気道が完全に遮断され、無呼吸になってしまう事もあります。無呼吸の場合は空気が流れませんので、音は出なくなります。原因は顎が小さい事(東アジア人に多い)や肥満によるものが多いです。

 

 

 

 

 

 

いびき音や無呼吸を認める方は、呼吸が浅くなったり止まったりしていますので、睡眠中だけ体の酸素が低下します。これにより、眠りが浅い・寝ても疲れが取れない・トイレで起きてしまう・朝スッキリ起きれない・日中に眠気が出るなどの症状が出ます。睡眠中のいびき音や無呼吸はご本人には気付く事が難しいので、いびき・無呼吸外来を受診される方は、「 睡眠中のいびき音が大きいと言われた 」、「 呼吸が止まっていたと言われた 」と奥様やお子様・同僚に指摘され、初めて「 自分にはいびきや無呼吸があるのか 」と気付かされる方が多いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに睡眠中の酸素低下により動脈硬化が進行し、高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・肥満・不整脈・うつ症状などの合併症が高率で発生します(主に生活習慣病が発症します)。この合併症が最終的には狭心症・心筋梗塞・脳出血・脳梗塞・大動脈解離・突然死などを発症させ、短命となります。この睡眠中の酸素低下は著しく、重症の睡眠時無呼吸症候群の方であれば、エベレストの山頂に無酸素でいる時と同程度の酸素低下が毎晩起きます。6時間睡眠の方であれば、1日のうちの1/4=人生の1/4をエベレストの山頂で過ごしている事となり、睡眠時無呼吸症候群がない平地に住んでいる方と比べると、酸素低下により短命になる事は理解頂けると思います。

 

 

 

 

 

 

睡眠時無呼吸症候群を診断するための検査には、以下の検査を行います。

 

・胸部レントゲン

・鼻腔通気検査

・呼吸機能検査

・簡易睡眠検査(簡易ポリグラフ検査)

・精密睡眠検査(精密PSG検査)

 

 

 

 

胸部レントゲン・鼻腔通気検査・呼吸機能検査により、空気の通り道を遮断するような肺炎や肺癌・気管支喘息・肺気腫・鼻疾患などの有無を確認した上で、下図の簡易睡眠検査を自宅で行って頂きます。

 

 

 

簡易睡眠検査(簡易ポリグラフ検査)とは、ご自宅で寝ている時のいびき・無呼吸と酸素低下の有無を測定して頂きます。検査機器は当院から貸し出し致します。

 

 

 

 

 

 

下図のようにオレンジ色の機器を左腕に巻いて、鼻にチューブ・指に酸素測定器を装着して就寝して頂きます。鼻のチューブで空気の流量を測定し、指の酸素測定器で酸素低下の有無を測定します。検査は1日で良いです。痛みはありません。難しい検査でもありません。

 

 

簡易睡眠検査の機器です。

 

 

 

検査終了後は当院へ機器を返却して頂き、1分程ですぐに結果が出ます。この検査結果を受けて、睡眠時無呼吸症候群と診断したり、治療に入ります。中には精密睡眠検査に進まれる方もいます。初診から簡易睡眠検査までは3割負担の方で、6000円程、翌日に返却頂ければ、その時に結果が出ますので、早ければ2日目には診断し治療に入られる方もいらっしゃいます。

 

 

 

 

 

睡眠時無呼吸症候群は合併症により短命となりやすい病気ですので、睡眠中のいびき・無呼吸を指摘された方は、一度は検査を行う事を勧めます。

 

 

 

 

 

 

次回 第3回目は、『 このクリニックではどんな検査が行えますか?について 』です。