『 睡眠中のいびき・無呼吸と生活習慣病の関係 』について。 | 白金 いびき・内科 クリニックブログ

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『 睡眠中のいびき・無呼吸と生活習慣病の関係 』について。

白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。

 

 

 

 

 

 

 

本日は『 睡眠中のいびき・無呼吸 と 生活習慣病の関係 』についてお話させて頂きます。

 

睡眠中のいびきや無呼吸が原因で、高血圧や糖尿病を合併しやすくなります。

 

 

私達が寝ている間は、体を休めるための副交感神経が優位になり筋肉が緩みます。この筋肉が緩まる時に、顎を支えている筋肉が緩まりすぎると、顎が支えきれなくなり、重力で落ち込み、後ろにある 喉が詰まります。喉が詰まると空気の通り道を遮断するため、「いびき」をかいたり、呼吸が止まる「無呼吸」が出現します。この「いびき」と「無呼吸」を繰り返す事で、睡眠中の酸素が減少してしまう病気が、睡眠時無呼吸症候群です。

 

 

 

 

 

 

 

睡眠時無呼吸症候群により寝ている間の酸素量が減少すると、体は酸素不足で危険な状態だと認識しますので、寝ているにも関わらず体を起こそうと交感神経が活発になります。交感神経が活発になると、血管が締まり鼓動が早くなり血圧が上昇していきます。

 

 

 

 

 

 

 

また酸素減少が長時間続くと血管内皮障害が起こり、血管が硬くなる動脈硬化や代謝を悪化させてしまい、高血圧症・脂質異常症・糖尿病・高尿酸血症・肥満などの生活習慣病を併発します。血圧の方の50% ・ 糖尿病の方の40%、脂質異常症の50%、高尿酸血症の方の20%は睡眠時無呼吸症候群を合併していると考えられています。特に血圧の薬を3種類以上内服している治療抵抗性高血圧症の方では、80%の方が睡眠時無呼吸症候群を合併しています。

 

 

 

 

 

 

 

このように多くの合併症が出現する睡眠時無呼吸症候群は基本的には完治しないと考えられています。ただし、睡眠用マウスピースやCPAP療法といった治療を継続的に行う事により、高血圧症や糖尿病から来る虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)や脳卒中(脳梗塞・脳出血)を予防し、健康寿命を病気が無い方と同程度まで延びる事がわかっています。また血圧降下・減量・熟眠感の出現といった効果が目に見える方もいらっしゃいますので、生活習慣病を指摘されている方は、一度は睡眠時無呼吸症候群の検査を受けて頂く事をお勧め致します。

 

 

 

 

 

 

 

以上、本日は『 睡眠中のいびき・無呼吸 と 生活習慣病の関係 』について、お話させて頂きました。