『 副鼻腔気管支症候群 』について。
2017年9月19日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
本日は、『 副鼻腔気管支症候群 』について、お話させて頂きます。
鼻水・鼻づまり・後鼻漏・頭重感など蓄膿症や副鼻腔炎による症状を認める方の中に、咳や痰、労作時の息切れや血痰を認める方がいらっしゃいます。
このような症状を認める方は「 副鼻腔炎気管支症候群 」である可能性が高いと思われます。聞き慣れない病名だと思いますがこの病気は、繰り返す上気道炎と下気道炎を認める病気です。
・上気道炎 ⇒ 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
・下気道炎 ⇒ 慢性気管支炎・気管支拡張症・びまん性汎細気管支炎
鼻(上気道)が詰まり、気管支(下気道)から咳と痰が出るので、呼吸がつらくて集中力がなくなります。
治療としては、去痰剤とマクロライド系抗菌薬の少量持続投与を行います。この治療法により、標準的な方は1ヶ月ほどで鼻通りが改善し始めます。効果があれば数カ月間継続して治療を行います。
鼻通りが悪い方で咳や痰・呼吸困難や血痰を認める方は、一度ご相談下さい。
以上、本日は『 副鼻腔気管支症候群 』について、お話させて頂きました。