『 帯状疱疹 』について。
2017年9月1日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
本日は、『 帯状疱疹 』について、お話させて頂きます。
幼い頃の水ぼうそう(水痘)は、水痘・帯状疱疹ウイルスに感染する事により発症する病気です。通常1週間ほどで治りますが、水痘・帯状疱疹ウイルスはそのまま体の神経節に何十年と潜伏し続けます。
その後、成人になり病気やケガ・ストレスなどで免疫力が低下した時に、水痘・帯状疱疹ウイルスが再活性化して皮膚に帯状の強い痛みを伴う水疱(水ぶくれ)を作ります。これが帯状疱疹です。
帯状疱疹の多くが、問診と診察で診断出来ます。
感染経路は接触感染ですので、周囲の方は小まめな手洗いを行う事とタオルなどの共有は控えましょう。風邪と違い咳などで感染する事はありません。帯状疱疹は診断から3週間ほどで治癒しますが、その間は感染リスクがあります。
帯状疱疹を放置していると細菌の二次感染や潰瘍形成などの重症化を起こしたり、合併症である帯状疱疹後神経痛を発症しやすくなるため診断後は、早期の治療導入を行います。
治療は抗ウイルス剤(アシクロビルなど)を1週間内服して頂きます。水疱は時間と共にかさぶたになり脱落し、多くの方が3週間ほどの経過で治ります。
合併所として、3%の方が帯状疱疹後神経痛を発症します。これは帯状疱疹が改善しても、痛みだけ残ってしまうものです。中には数カ月から数年も痛みが残る方がいらっしゃいます。特に高齢者や治療開始が遅れた方に発症しやすく、痛みが治まらない方には神経ブロックにより痛みを和らげます。
帯状疱疹について、また帯状疱疹かもしれないと思われる方はご相談下さい。
以上、本日は、『 帯状疱疹 』について、お話させて頂きました。