『 単純性いびき症 (睡眠時無呼吸症候群ではない方) 』について。
2017年5月10日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
ゴールデンウイークが終わり、次第に暖かい日から暑い日が多くなってくる季節になりました。季節の変わり目ですので体調管理に気を使ってあげて下さい。
本日は、睡眠時無呼吸症候群ではないが、いびき音が大きくなる『 単純性いびき症 』についてお話しさせて頂きます。
就寝中にいびきの音が大きいと指摘されると、多くの方が睡眠時無呼吸症候群を疑われ、精密睡眠検査をお受けになります。この精密睡眠検査の結果、睡眠中に呼吸が止まりそうになる低呼吸と実際に止まってしまう無呼吸の合計回数が1時間あたり5回以内の正常の方で、睡眠障害も認められない方がいらっしゃいます。病的なものは認められず、単にいびきの音が大きいという事になります。
このような方は『 単純性いびき症 』と診断されます。
睡眠中のいびき音は、通常、寝ている時に顎の筋肉の弛緩により、空気の通り道である喉が細くなってしまい音が鳴ります。しかしながら『 単純性いびき症 』の方は、病的なほど喉が狭くなっているわけではないにも関わらず、いびき音が大きくなってしまいます。笛の原理と同じで、細長い所を空気が早く流れるために音が鳴り易いのです。体型としては細長い方に多いと考えられています。
睡眠中の低呼吸や無呼吸といった酸素が低下するような事もないため、睡眠時無呼吸症候群に典型的な日中の眠気や熟眠感の欠如などは認められません。
治療としては、就寝時に下顎を前に出す「 睡眠用マウスピース 」を作製・装着して頂く事となります。「 睡眠用マウスピース 」は歯科を紹介させて頂き、そちらで作製します。費用はマウスピースと前後の歯の検査で3割負担の方で1.7万円前後となります。
いびきの音が気になる方は、気軽にご相談下さい。
以上『 単純性いびき症 』について、お話させて頂きました。