小児科外来
●小児科診療について
お子さまの診療を行っております。小さな子どもは、体調不良を親御さんにうまく伝えられないこともしばしばです。鼻水が止まらない、変な咳が続く、気になるしぐさなど、医者に診てもらったほうがよいか判断が付かないといったことまでご遠慮なくご相談ください。
また当クリニックは、内科もあわせて診療を行っております。大人になっても引き続きかかりつけ医としてご通院頂けますとともに、ご家族一緒に通院が可能です。
●小児科診療をご希望の方へ
子どもは大人と比べて免疫力が弱い傾向にあります。
他のお子さまへの二次感染を避けるためにも、風邪・インフルエンザといった感染症が疑われる場合は、受付の際に先ずお申し付けください。
またお子さまの診療につきましては、保険証だけでなく母子手帳もあわせて受付時にご提示ください。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
なお、当クリニックでは、『乳児健診』と『定期ワクチン接種』は行っておりません。
●主な診療内容
小児喘息について
呼吸のたびに「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」といった喘鳴(ゼンメイ)とよばれる音がするのが特徴的です。
子どもの喘息原因の多くは、ホコリやダニといったハウスダストがアレルゲンとなるアレルギー性疾患となっております。
小児喘息は早期に治療すれば症状を抑えることができ、成長とともに症状がみられなくなりますので、気になる咳や呼吸困難がありましたらご相談ください。
小児のかぜ症候群(RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス感染、その他)
いわゆる一般的なかぜと呼ばれる症状で、くしゃみや鼻水、せき、のどの痛みのほか、発熱や嘔吐などを伴う場合もあります。原因の8割~9割はウイルス感染によるものです。このうちRSウイルスによる感染症は乳幼児が冬にかかることが多く、咳や喘鳴(ゼンメイ)が強く見られる場合があります。さらにRSウイルスに似た症状が出るのがヒトメタニューモウイルス感染症です。こちらは3~6月に流行することが多い感染症です。いずれも重症化すると中耳炎や肺炎などを併発することがありますので、とくにお子様の場合、初期が軽い症状に見えていても油断は禁物です。かぜ症候群の原因となるウイルスは200種類もあるといわれており、原因のウイルスや症状により対応が異なる場合がありますので、医療機関ご受診の際にはいつ頃からどんな症状が現れたか、できるだけ詳しくお知らせください。
小児インフルエンザ
インフルエンザを発症すると38℃以上の急な発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感が出て、鼻水、咳、のどの痛みなどの症状もみられます。大人よりも免疫力が低い小児はインフルエンザに感染しやすく、お子様が通う保育園や幼稚園、学校などで流行した場合はさらに感染する可能性が高くなります。流行期が来る前に、あらかじめワクチン接種を行っておくことをおすすめいたします。万が一発症してしまった場合は、気管支炎や肺炎などを併発し重症化することがありますので、早めにご相談ください。当クリニックで検査を行い、ウイルスの増殖を抑えるお薬(抗インフルエンザウイルス薬)を処方いたします。
咽頭結膜熱(プール熱)
咽頭結膜熱(プール熱)は、「アデノウイルス」と呼ばれるウイルスによる小児の急性ウイルス性感染症で「プール熱」とも呼ばれます。名前の通りプールの水のほか、咳・くしゃみなどによる飛沫や、タオルや手指の直接接触での感染があります。急な高熱や咽頭炎(のどの痛み)、結膜炎(目の痛み)として現れます。例年6月頃から夏にかけて流行し、年齢的には5歳以下の罹患が約6割を占めます。
手足口病
小児を中心に主に夏に流行するウイルス性感染症です。口の中や手足などに2~3mmの水疱性の発疹が多数みられ、約3分の1のお子様に発熱が現れます。年齢的にはほとんどが5歳以下の乳幼児がかかるといわれています。飛沫感染、接触感染、糞口感染(排泄されたウイルスが口に入る感染)の感染経路があり、保育園や幼稚園など子どもが集まる施設の中で発生すると、短期間で流行してしまいます。まれに髄膜炎や脳炎など中枢神経系の合併症などが起こる場合があるので、発熱が2日以上続く・嘔吐する・ぐったりとしているなどの様子が見られたら、すぐに当クリニックへご相談ください。
マイコプラズマ肺炎
マイコプラズマ肺炎は、「肺炎マイコプラズマ」という細菌に感染することで起こる呼吸器感染症です。14歳以下の患者が約8割を占め、通年で見られますが、冬に増加する傾向があります。感染経路は咳に伴うしぶきを吸い込む、直接の接触などと考えられています。症状は頭痛・発熱・だるさ・咳などです。熱が下がったあとも咳が長引くことが多いので、症状が見られたら医師の診断を受けておきましょう。
突発性発疹
乳児期にかかることが多いウイルス感染症で、急な高熱と発疹がみられます。38度以上の発熱が3、4日間ほど続いた後、熱が下がった後も数日間、体を中心に顔や手足に発疹が出現します。多くの場合は数日たつと症状がおさまりますが、高熱の原因が突発性発疹かどうかは医師でないと判別がつきにくいため、発熱がある場合、まずは病院を受診しておきましょう。
麻疹(はしか)、風疹(三日はしか)
麻疹(はしか)は感染すると約10~14日間の潜伏期間の後、発熱や咳、鼻水、目やにといった風邪のような症状が現れる急性全身感染症です。発症2~3日後には高熱と全身の発疹が現れます。予防接種を受けていない乳幼児が多くかかる病気です。重症化すると肺炎・中耳炎になる場合があり、稀に脳炎が発症することもあります。
また風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。年齢的には年齢は5〜15歳までにかかりやすいのですが、大人がかかることもあります。特に妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、生まれてくる赤ちゃんが先天性風疹症候群を発症し障がいをひきおこす可能性があります。
ヘルパンギーナ(咽頭炎)
急性のウイルス性咽頭炎です。発熱と、口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹がみられます。小児を中心に夏に流行することから、夏かぜとも呼ばれます。かかった人の咳やくしゃみなどによる飛沫や、水疱の内容物や便がついた手指の接触で感染することがあります。高熱による倦怠感、口の中の痛みがあり食事や水分が充分に取れない場合がありますので、脱水症状に注意が必要です。重症になると熱性のけいれんを起こしたり、まれに髄膜炎や心筋炎を起こすこともあります。