高尿酸血症(痛風)
高尿酸血症とは、血液中の尿酸が多くなり過ぎている状態です。 尿酸は水分に溶けにくいため、血液中では尿酸塩として存在しています。尿酸が過多になると、尿酸塩の結晶ができ、体のあちこちに溜まって、痛みを引き起こします。尿酸塩が関節に溜まり、急性関節炎を起こした状態を痛風といいます。
体の細胞は、毎日の新陳代謝で新しくつくり変えられています。その結果、細胞の核からプリン体という物質が生成されます。このプリン体が、尿酸の元になります。
また、プリン体はレバー類、干し椎茸、魚卵類、えび、かつお、いわしなどに多く含まれています。そしてアルコール飲料には、尿酸値を上昇させる作用があります。こうした飲食物を好む人は、尿酸値が高くなりやすい傾向があります。
体のなかでつくられた尿酸のうち、8割程度は腎臓から尿に溶けた状態で排泄されます。ですがその排泄される量が少なかったり、尿酸が過剰に生成されて排泄が間に合わなかったりすると、血液中に尿酸が多くなってきます。そうして、血液中の尿酸が正常な範囲を超えて高くなる状態が高尿酸血症です。
治療についてですが、高尿酸血症では、当然ながら尿酸値を下げることが大切です。
食事療法として、前記のようなプリン体を多く含む食品の摂取を控えめにし、バランスの良い食事を摂るようにします。また、禁酒・節酒を心がけるようにします。特にビールはプリン体を多く含むので、注意してください。また、食事療法と併せ、運動で肥満を解消することも大切です。