『 フルーツや穀物で口が荒れる口腔内アレルギー症候群 』のお話。
2022年10月16日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は『 フルーツや穀物で口が荒れる口腔内アレルギー症候群 』についてお話させて頂きます。
特定のフルーツや野菜・ナッツ類を食べて15分以内に、口の中が腫れたり・痺れたりする方は、『 口腔アレルギー症候群 』が疑われます。『 口腔アレルギー症候群 』は、特定の食べ物を摂取した事により、口の腫れや・しびれ、顔の浮腫みや蕁麻疹、腹痛などが発症するアレルギー疾患です。症状がひどくなると血圧低下を来すショック症状になる方もいらっしゃいます。
一般に花粉症の原因となる花粉とこれらのフルーツや穀物のタンパク質の構造が似ているので、花粉症をお持ちの方が「 口腔内アレルギー症候群 」を起こしやすいとされています。
◯ スギ花粉症の方は、トマトで起こりやすい。
◯ シラカバ花粉症の方は、リンゴ・モモ・サクランボ・アーモンド・ピーナッツ・ココナッツで起こりやすい。
◯ ハンノキ花粉症の方は、リンゴ・モモ・オレンジ・マンゴー・トマトで起こりやすい。
◯ ブタクサ花粉症の方は、メロン・スイカ・バナナ・きゅうり・セロリで起こりやすい。
◯ イネ花粉症(カモガヤ・オオアワガエリ)の方は、トマト・ジャガイモ・メロン・スイカで起こりやすい。
◯ ゴムアレルギーの方は、アボカド・キウイ・マンゴー・バナナ・パイナップル・栗で起こりやすい。
治療としては原因物質を避けて頂く事と、必要な方には抗アレルギー剤の内服を行って頂きます。また、このようなアレルギー症状の経験がある方は、原因物質を検索するために、一度はアレルギー検査を行う事をお勧めします(アレルギー検査は採血となり、1週間で結果が出ます。3割負担で5100円程になります)。
フルーツや穀物で口が荒れたり腫れたりしたことがある方や、何らかのアレルギー症状を自覚される方は一度拝見させて下さい。
以上、本日は『 フルーツや穀物で口が荒れる口腔内アレルギー症候群 』について、お話させて頂きました。