『 気管支喘息 』のお話。
2020年7月23日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は、『 気管支喘息 』について、お話させて頂きます。
気管支喘息とは、空気の通り道である気道内に炎症が続く事で、発作的に気道が狭くなる病気です。
典型的には、ハウスダストや花粉の吸入・気圧や気温の変化により、気道内に炎症が生じ気道が狭くなります。症状として咳や痰の他に、ヒューヒュー・ゼーゼーといった呼吸になり息苦しくなります。これらの症状は、昼間も生じますが、夜間から早朝に強く起こる方が多く、眠れないぐらいのつらい咳や呼吸困難症状が出てしまう事もあります。
統計では、大人の5%・子供の10%の方が、気管支喘息を有しているとされています。
気管支喘息の原因は、ハウスダストやダニ・花粉・カビ・ペットの毛を吸い込む事や気温・気圧・ストレスなどにより発症します。気管支喘息の症状を放置すると呼吸困難の症状が悪化しますので、診断された方は治療を行う事を勧めします。
治療の主体は「 吸入ステロイド薬 」となります。
「ステロイド」と聞くと副作用が気になりますが、吸入ステロイド薬に限っては、血管内にほとんど取り込まれませんので、吸入後のうがいをしっかり行って頂ければ、非常に副作用が少なく、安全性が高い薬です。安全性が高いからこそ、お子様や妊婦さん・授乳中の方も使用できます。また原因が特定できた方は、原因からの回避を心掛けて頂きます。
気管支喘息の治療期間は医学的には一生となる方が大半ですが、体調や症状・季節や生活環境に沿って薬の減量や中止を試みることも可能です。
咳や痰、息苦しさを自覚されている方は、気管支喘息の可能性がありますので、是非拝見させて下さい (当院は呼吸器内科領域が専門ですので、咳・痰・呼吸困難・胸痛の症状を認める方は是非拝見させて下さい)。
以上、本日は『 気管支喘息 』についてお話させて頂きました。