『 その咳は、咳喘息・気管支喘息かも知れません。 』のお話。
2019年11月11日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は、『 その咳は、咳喘息・気管支喘息かも知れません。 』について、お話させて頂きます。
・風邪が治っても、咳が1か月以上続いている。
・毎年1回以上咳が長引く事がある。
・最近、咳が出やすくなった。
・夜中に咳が出やすい。
・時折、呼吸に違和感がある。
・息がしづらい。
・呼吸するとヒューヒュー・ゼーゼーと音がする。
・横になると息苦しくなる。
このような症状を自覚されている方は、咳喘息・または気管支喘息の可能性があります。
気管支喘息という病気は、空気の通り道である気道にアレルギー反応などによる炎症が起こる事で、気道が細くなってしまう病気です。気道が細くなると咳が出たり呼吸がしづらくなります。
咳喘息は気管支喘息の一歩手前の状況であり、気道はまだ細くなっていませんが、咳が続いたり、呼吸に違和感が出ます。放置すると3割の方は気管支喘息へ移行します。
また花粉症を認める方の3割は、咳喘息または気管支喘息を合併しています。
咳喘息・気管支喘息どちらも、咳止め薬や抗生剤は無効です。治療として、気道を拡げる気管支拡張剤と、気道の炎症を抑える吸入ステロイド剤という粉薬の吸入を行って頂きます。2剤とも効果は非常に高く、多くの方の症状が消失します。またステロイド剤と言っても、吸入ステロイド剤は体内にはほとんど取り込まれませんので、吸入後のうがいを忘れなければ、これと言った副作用はほとんどありませんので、子供や妊婦の方でも行える安全性の高い治療です。
咳喘息の治療期間は1〜2年間、気管支喘息は一生とされています。治療期間は長いですが、多くの方で症状は消失しますので、咳喘息の時点で、治療を開始する事が望ましいです。
長引く咳や息苦しさを自覚される方は、咳喘息・気管支喘息の可能性がありますので、一度拝見させて下さい。
以上、本日は、『 その咳は、咳喘息・気管支喘息かも知れません。 』について、お話させて頂きました。