『 睡眠中のいびきと無呼吸』のお話。
2019年9月4日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
本日は、『 睡眠中のいびきと無呼吸 』についてお話させて頂きます。
睡眠中にいびきをかく事(=低呼吸)や、呼吸が止まる事(=無呼吸)は誰にでもあります。大人の方は、ほぼ全員の方に認められる症状ですので、いびきや無呼吸があるだけでは病気ではありません。
いびき音は呼吸が止まりそうになっている状態を示します。睡眠中に喉が詰まり空気の通り道が細くなる事で、いびきの音が出ています(笛と同じで細い所を空気が早く流れると音が出ます)。
また喉が完全に詰まると空気は流れないので音は鳴りません。周りから見ると呼吸が止まっているように見えます。これが無呼吸の状態です。
問題となるのでは、これらのいびきと無呼吸が睡眠1時間当たり5回以上認められるかどうかがポイントとなります。
ご自宅で睡眠検査を行って頂き、睡眠1時間あたりのいびきをかく回数(=低呼吸)と呼吸が止まる回数(=無呼吸)が合わせて5回以上認められる方は、「 睡眠時無呼吸症候群 」という病気であると判断されます。睡眠時無呼吸症候群の方は、呼吸が止まりそうになったり実際に呼吸が止まったりする回数が多いため、睡眠中に体の中の酸素が低下しています。
この睡眠中のいびきや無呼吸による酸素低下が動脈硬化を促進するため、高血圧・脂質異常(高脂血症)・糖尿病・高尿酸血症・肥満といった生活習慣病を引き起こし、後々に心筋梗塞や脳梗塞を発症させます。これが睡眠時無呼吸症候群の実体です。
睡眠中のいびき音が大きい、または呼吸が止まっている事をよく見ると指摘された方は、睡眠時無呼吸症候群を疑いますので、一度はご自宅での睡眠検査を受けて頂く事をお勧めします。
また、高血圧や脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病を指摘されている方も、一度は睡眠検査を受けて睡眠時無呼吸症候群が存在するかどうかを調べる事をお勧めします。(当院では簡易睡眠検査および精密睡眠検査の両方がご自宅で行える設備があります。)
睡眠中のいびきや無呼吸を指摘された方・気になっている方は、是非ご相談下さい。
以上、『 睡眠中のいびきと無呼吸 』について、お話させて頂きました。