『 高血圧・脂質異常症・高尿酸血症・糖尿病を指摘されている方は、一度は睡眠時無呼吸症候群の検査を受けて頂く事を勧めます。 』
2018年10月24日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
本日は、『 高血圧・脂質異常・高尿酸血症・糖尿病を指摘されている方は、一度は睡眠時無呼吸症候群の検査を受けて頂く事を勧めます。 』について、お話させて頂きます。
睡眠中のいびきが大きい事や無呼吸を指摘された事がある方、日中に眠気がある・寝ても熟眠感がない・寝ても疲労感がとれない事を感じていらっしゃる方は、睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いです。
この睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に顎の筋肉が緩まりすぎる事で喉が塞がれてしまい、呼吸が浅くなってしまう事で睡眠中だけ低酸素状態となります。1日の睡眠時間6時間だとすると、1日の1/4は低酸素状態にある事になります。
この低酸素状態が続くと、血管は本来の構造を維持できなり、硬くなったり内腔が詰まったりする、いわゆる「 動脈硬化 」を起こします。この動脈硬化が原因で、高血圧・脂質異常・高尿酸血症・糖尿病・肥満などの生活習慣病が発症します。
下の図は、睡眠時無呼吸症候群の方に合併する生活習慣病の割合を示したものです。
睡眠時無呼吸症候群の方には、
・肥満 症が合併する率が60%
・高血圧症が合併する率が50%
・脂質異常症が合併する率が40%
・高尿酸血症が合併する率が30%
・糖尿病が合併する率が25%
上記のような割合で合併症が出現します。
睡眠時無呼吸症候群には、高血圧・脂質異常・高尿酸血症・糖尿病など多くの生活習慣病が合併する事がわかります。最近では高血圧や糖尿病と診断された方全員に、睡眠時無呼吸症候群の有無を調べる睡眠検査を行う施設もあります。
ですので高血圧・脂質異常・高尿酸血症・糖尿病などを指摘されている方は、いびき音・無呼吸の有無にかかわらず、一度は睡眠時無呼吸症候群の有無を確認する検査を受けて頂く事をお勧めします。この検査は簡易睡眠検査と言われるもので、痛みも無く、ご自宅で誰でも簡単に行える検査です。検査結果も翌日に出ます。
検査の結果、睡眠時無呼吸症候群と診断された方には、睡眠時無呼吸症候群の治療をお勧め致します。睡眠時無呼吸症候群の治療を行う事で、血圧低下や血糖値改善が見込め、一番の利益は健康寿命の延長が期待出来ます。睡眠時無呼吸症候群を治療して、熟眠感の達成と日中の活力の改善を目指しましょう。
以上、本日は『 高血圧・脂質異常・高尿酸血症・糖尿病を指摘されている方は、一度は睡眠時無呼吸症候群の検査を受けて頂く事を勧めます。 』について、お話させて頂きました。