『 お子様のいびき 』について。
2018年6月7日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司 (うちだ こうじ)です。
東京も梅雨入りとなりました。もうじき紫陽花(アジサイ)が見頃となりますね。
本日は、『 お子様のいびき 』について、お話させて頂きます。
お子様も睡眠中のいびきを認める子がいます。ご家族が指摘するほどの大きないびき音であれば、異常な所見の可能性があります。
お子様のいびきの原因は、喉にある扁桃肥大や鼻の奥にある咽頭扁桃増殖(アデノイド)による通気障害によるものが多いです。大人のいびき音と違い、喉の周りにできる出来物により、空気の通り道が狭くなって、いびき音が発生している事が多いです。
お子様が睡眠中にいびきをかいている間は、喉が詰まり気味になって、呼吸がうまく出来ていない事を示しています。その結果、いびきをかいている間に、体の中の酸素が低下している子がいます。
この睡眠中の酸素低下は眠りが浅くなったり、成長ホルモンの分泌が弱くなったりするため、体の成長障害・脳の成長障害・精神の成長障害などが起こり得ます。具体的には、低身長や胸郭陥没・集中力欠如や注意障害・多動や精神発達遅滞などが起こります。
ですので、お子様のいびき音が大きいなと感じている方は、お子様の睡眠中の酸素低下があるかどうかを調べる簡単な睡眠検査を行う事を勧めます。この検査は簡易睡眠検査と呼ばれるもので、自宅で行える痛みの無い、誰にでも簡単にできる睡眠検査です。
この簡易睡眠検査で、睡眠中の酸素低下が著しく、扁桃肥大や咽頭扁桃増殖(アデノイド)を認めるお子様であれば、扁桃腺肥大などを外科的に切除する方法を取るかどうかを検討して頂く事となります。手術の成績は良いですが、手術ではお子様に全身麻酔を行いますので、リスクはあります。
お子様のいびきは睡眠中の酸素低下を示している事が多く、将来的な子供の成長や学業・情緒・性格へ影響する事があります。お子様のいびき音が事が気になる方や聞きたい事がある方は、ご相談ください。
以上、『 お子様のいびき 』について、お話させて頂きました。