『 この5月に風邪以外で、お子様がかかりやすい3つの感染症 』について。 | 白金 いびき・内科 クリニックブログ

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『 この5月に風邪以外で、お子様がかかりやすい3つの感染症 』について。

白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

5月13日(日) 本日は、午後から雨が降り、少し肌寒く感じました。風邪を引かぬよう、ご注意下さい。

 

 

脈絡がないですが、当院の待合室の写真です。このような雰囲気のクリニックでございます。

 

 

 

 

 

本日は、『 この5月に風邪以外で、お子様がかかりやすい3つの感染症 』について、お話させて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

毎年5月から9月までは、お子様達にいくつかの特徴的な感染症が流行る時期です。本日はその中から、かかりやすい感染症3つについて説明させて頂きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

① 溶連菌感染症:12歳までがかかり易く、39℃〜40℃の発熱と非常に強い咽頭痛を認める咽頭炎・扁桃腺炎です。またイチゴ舌という特徴的な所見も認められ、毎年11月から6月まで流行します。当院で溶連菌感染症が疑われた場合は、院内で迅速溶連菌検査を行わせて頂きます。治療はペニシリン系の抗生剤を服用して頂きます。この抗生剤は効果が非常に高く、抗生剤内服開始後24時間経過すると発熱や強い咽頭痛の症状は多くのお子様で消失します。抗生剤開始後24時間が経過し、解熱と症状消失が認められれば、感染力は無くなりますので、登園・登校が可能になります。この抗生剤はリウマチ熱や糸球体腎炎といった合併症を予防するために、10日から14日間服用して頂きます。

 

 

 

 

 

 

➁ 手足口病:5歳までがかかり易く、 手・ 足 ・ 口 にぷつぷつと小さな水疱(水ぶくれ)が出現します。手と足の水疱は痛くありませんが、口の中の水泡は痛いです。熱は微熱で済む子が多く(高熱が2・3日続く子は同時期に流行るヘルパンギーナを疑います)、毎年5月から9月まで流行します。診断は症状と経過と所見から診断します。風邪と同様のウイルス感染ですので、抗生剤は無効です。特別な治療を行わなくても、軽症のまま3〜7日程で自然に治りますが、中には髄膜炎や肺水腫などの重篤な合併症を発症する子もいますので、呼吸が早くなったり浅くなったりした場合、咳こみが激しい、吐いてぐったりしている、口の中が痛くて水分摂取が出来ていない、呼びかけに応じない子は、もう一度診察を受ける事を勧めます。全身状態が良くなり元気になれば、登園出来ます。

 

 

 

 

 

 

 

➂ 咽頭結膜熱:12歳までがかかり易く、発熱・咽頭痛・結膜炎が主体のアデノウイルス感染症です。発熱は4日から5日続きます。感染力が強く、子から親に感染する事があるので、家族内でタオルの共有は止めて、お互いに手洗いをこまめに行って頂きます。毎年6月から9月まで流行します。当院で咽頭結膜熱が疑われた場合は、院内で迅速アデノウイルス検査を行わせて頂きます。風邪と同様のウイルス感染ですので、抗生剤は無効です。従って、治療は症状に合わせた対症療法となります。咽頭結膜熱では、解熱後2日経過したら登園・登校が可能となります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この5月にお子様が発熱したり、喉を痛がった場合は上記のような感染症の可能性がございますので、ご相談下さい。

 

これから暖かくなりますので、元気に遊びましょう。

 

 

 

 

 

 

以上、本日は、『 この5月に風邪以外で、お子様がかかりやすい3つの感染症   』について、お話させて頂きました。