『 38℃以上の発熱・咽頭痛の方は、子供も大人も溶連菌感染を疑います。 』
2018年5月5日
白金いびき・内科クリニック 院長の内田 晃司(うちだ こうじ)です。
5月5日(土) 本日の東京は強い日差しと涼しい風があり。気持ちの良い1日となりました。
本日は『 38℃以上の発熱・咽頭痛の方は、お子様も大人も溶連菌感染を疑います。 』について、お話させて頂きます。
38℃以上の発熱・強い咽頭痛・発疹・いちご舌(舌にツブツブが出現します)などの症状を認めた場合は、溶連菌感染症である可能性が非常に高いです。特徴的な症状なので、ご家族の方でも溶連菌感染を疑って受診される方が多いです。
溶連菌はありふれた細菌ですが、溶連菌感染症として発症すると症状が強いため、つらい思いをします。また重症化すると急性腎炎・アレルギー性紫斑病・中耳炎などが合併しやすくなり、劇症化すると「 劇症型溶血性連鎖球菌感染症 (俗に人食いバクテリア) 」と呼ばれる致死的な病状に陥る事もあります。溶連菌感染者の8割がお子様、2割が大人であり、家族間でも感染します。
診断方法はクリニック内で、喉を綿棒で少しだけ擦らせて頂き、迅速感染症検査を行います。10分程で結果が出ます。治療は抗生剤が1日目から良く効きますが、合併症予防のため10日間内服して頂きます。
下図は、東京都感染症情報センターが発表している「 東京都の溶連菌感染症数の推移 」を示したものです。赤線が2018年度、青線が2017年度です。溶連菌感染症は毎年12月から7月上旬まで感染者数が多くなる時期なのですが、本年 2018年度は昨年よりも少し患者さん数が多くなっています。
お子様も大人の方も、38℃以上の発熱・咽頭痛・発疹・イチゴ舌(舌にツブツブが出現します)などの症状を認める方は、溶連菌感染の可能性がありますので、拝見させてさせて下さい。
以上、本日は『 38℃以上の発熱・咽頭痛の方は、お子様も大人も溶連菌感染を疑います。 』について、お話させて頂きました。